〈コラム〉手つなぎは”技術”だった!
手つなぎは”技術”だった!
の記事をご紹介します。
手つなぎの難しさに直面
略)
コロロの療育と言えば歩行トレーニングですが、私は入社当時、歩行の本当の意義について理解が曖昧だったと思います。
足を踏み出して歩き、階段を上る、坂道を降りるなど、日的的に身体を動かし意識レベルを上げることで発達にがるということは漠然と理解していたものの、「手をつないで歩く」ことに対しては、子どもたちが急に飛び出さないために、あるいはお友達とは歩けないから代わりに大人がつなぐもの程度の認識でした。
Aちゃんは年長の女の子です。
反射が強く、びょんぴょん飛び跳ねながら歩いたり、上り坂や曲がり角では、身体の軸が安定せずに後半に突っ張ったり、座り込みや泣きもあり、スタッフとの手つなぎ歩行が常でした。
Aちゃんは年長の女の子です。
反射が強く、びょんぴょん飛び跳ねながら歩いたり、上り坂や曲がり角では、身体の軸が安定せずに後半に突っ張ったり、座り込みや泣きもあり、スタッフとの手つなぎ歩行が常でした。
私はどう関わったらよいのかわからない…と思うこともしばしばでした。
スタッフが手をつないでバランスを取らないと、歩きが安定しない場面が多いので、歩行中も道路のほんの少しの傾斜で軸がぶれて突っ張り、不快で泣いて座り込む様子をしばしば見ていましたので、私がAちゃんを歩かせられるようになるのはまだまだ先のことだろうと思っていました。
スタッフが手をつないでバランスを取らないと、歩きが安定しない場面が多いので、歩行中も道路のほんの少しの傾斜で軸がぶれて突っ張り、不快で泣いて座り込む様子をしばしば見ていましたので、私がAちゃんを歩かせられるようになるのはまだまだ先のことだろうと思っていました。
ところが、昨年の夏合宿が終わった頃(入職半年)、先輩の突然の「やってみよう」の一声で、私はAちゃんとの手つなぎ歩行にトライすることになったのです。
手をつないで歩く…だけのことが難しい
まずは室内でのリズム体操で歩かせてみることに挑戦しました。
最初は先輩が手をつないでリズムを作り、その状態でバトンタッチする方法です。
「手をつなぐというより、Aちゃんの手が自分の手に乗っているというイメージでつなぐと良いよ」とアドバイスをもらい、いざ…。
一曲も終わらない間にAちゃんの身体はどんどん重くなり、座り込んでしまいました。
一曲も終わらない間にAちゃんの身体はどんどん重くなり、座り込んでしまいました。
立たせて後傾姿勢にならないように、背中をチョンと触りながら歩いてみましたが、そんなことを繰り返しているうちにAちゃんは泣き始めました。
初めてのAちゃんとの手つなぎの、私の緊張が伝わった?引っ張る力が強すぎた?
と原因を考えつつ、私は立たせようと必死になりました。
と原因を考えつつ、私は立たせようと必死になりました。
しかし立たせることができたとしても、三歩も歩けずにまた座り込む。
そこに、その様子を見兼ねた先輩スタッフが、私と代わってAちゃんと手をつなぎました。
すると、Aちゃんはすっと立ち上がり、また歩き始めたのです。
自分のふがいなさに打ちのめされそうになりつつも、心を奮い立たせて先輩スタッフの手つなぎを観察することに集中しました。
自分のふがいなさに打ちのめされそうになりつつも、心を奮い立たせて先輩スタッフの手つなぎを観察することに集中しました。
先輩のつなぎ方、身体の寄せ方、カーブの動線の緩やかさ等、私とはまるで違うことに初めて気づいたのです。
ものの5分ほどでAちゃんのリズムが安定したところで、なんと私に再チャレンジの機会が与えられました。
先輩スタッフの要所要所でのアドバイスもあり、私はAちゃんの「体幹がまっすぐ安定する」という感覚をつかむことができ、何とか数分を、良い調子で歩き続けることができました。
先輩スタッフの要所要所でのアドバイスもあり、私はAちゃんの「体幹がまっすぐ安定する」という感覚をつかむことができ、何とか数分を、良い調子で歩き続けることができました。
そして、数日後は室内なら10分は手つなぎでリズム体操に参加することができるようになりました。
上手な手つなぎが歩く力を引き出す室内で歩けるようになったので、次は戸外歩行です。
上手な手つなぎが歩く力を引き出す室内で歩けるようになったので、次は戸外歩行です。
歩行も、最初は先輩スタッフがリズムをつくり、私がバトンタッチするという形を取りました。
室内である程度Aちゃんと歩けるようになった私は、戸外も同じようにAちゃんの体幹バランスを取りながら歩けばきっとできるはず、と慢心していました。
しかし、外は室内とは全く環境が違うということに歩き出してすぐ気づきました。
室内である程度Aちゃんと歩けるようになった私は、戸外も同じようにAちゃんの体幹バランスを取りながら歩けばきっとできるはず、と慢心していました。
しかし、外は室内とは全く環境が違うということに歩き出してすぐ気づきました。
何台も車が横を通り過ぎる、道路の少しのでこぼこや傾斜、道路脇には雑草や壁、ポールなど。
それらが目に入る度に入ちゃんの体幹は崩れ、座り込んでしまうのでした。


そこで、手つなぎを大人が外側、子どもをより安全な道路の内側というセオリーからはずれても、Aちゃんが体幹をまっすぐ安定させたまま歩けるようにと手つなぎの左右を適宜変えるようにしました。
道路や進行方向の状況を先読みして、Aちゃんの進路を選択する等です。
Aちゃんは体幹を安定・保持した状態で淡々と足を踏み出し歩き続けることが目標なので、それを崩す要素は徹底して避けました。
その結果、平地だったら20分は歩けるようになりました。
ただ、私の鬼門は上り坂や階段でした。
ただ、私の鬼門は上り坂や階段でした。
細心の注意を払っていても、なぜか座り込まれます。その時もそうでした。
坂を上り始めて3分、Aちゃんは静かに泣き始めました。
私の手つなぎが不快なのです。
私は、「体幹、体幹・・」と心の中でつぶやき、手つなぎの仕方を模索します。
とそこに、先輩スタッフがスーッと私からAちゃんの手を外し、代わりに手をつないでスタスタと登っていったのです。Aちゃんもすっきり顔で…。
「自分で登れるときもあるけど、自荷が強すぎるときは引っ張ってあげてもいいんだよ。今は快適に歩き続ける方が大事な時期だから…」。
本当にその通りだと自分の頭の凝り具合に気づき、情けなくなりました。
目の前の子どもへの共感あっての寮育なのに、自分の思い込み、やり方に当てはめていたわけです。
が、これをきっかけに工夫できるようになり、その後、坂道で崩れかけたんちゃんを立て直すことができ、私の大きな自言となりました。


ベストを尽くすことの大切さ
何日か続けて手つなぎ歩行を行っていたある日、先輩スタッフが先頭、私が列の真ん中で歩いていると、Y先生がいつもと全く違うコースを選びました。
その道は階段と坂を選つも上り下りするコースで、私は「試されているんだな」と感じました。
その道は階段と坂を選つも上り下りするコースで、私は「試されているんだな」と感じました。
先輩スタッフの意図に気づいて一瞬不安が過りましたが、今Aちゃんと手をつないでいるのは私で、この歩行がAちゃんの為により良いものでなければならない…と思ったことを覚えています。
この頃には普通に手のひらでAちゃんとつなげるようになっていたので、終始体幹がぶれないように意識し続け、階段や坂道はより丁室に進みました。
最後までAちゃんが崩れることはなく、教室まで帰ってくることができたときは心底ホッとしました。
イレギュラーな状況に置かれても、その時々で一番良い方法を探っていくこと。
イレギュラーな状況に置かれても、その時々で一番良い方法を探っていくこと。
そのことを念頭において、日々支援に当たっていくことの大切さをAちゃんに教えて貰ったように思います。
この記事をご紹介したのは…

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1983 年創立。自閉症、広汎性発達障がいなどの診断を受けた子どもや、
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
コミュニケーションがとりづらい、問題行動やこだわり・パニックが頻発して家庭療育がままならないなど、
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
幼稚園や学校に通いながら、ほかの療法とも併せてプログラムを実践することができます。
コロロメソッドとは
コロロでは「子どもの持っている力を最大限に伸ばし、社会の中で生きる力をつけていくこと」を目指して幼児から成人までの療育を行っています。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
コロロ発達療育センター
コロロ学舎


