家庭療育 の記事をご紹介します。
Q
2歳3か月、男児です。
1歳半健診でもことばが遅いと指摘がありましたが、様子を見ましょうと言われていました。
その後2歳で発語しましたが、やりとりになりません。
じっといていられず、すぐにかんしゃくを起こしてしまいます。
まだ2歳ですし、男の子なので、こんなものでしょうか?
それとも、療育が必要でしょうか?
私はこの子のためにまず何をしたらよいですか?


A
ことばが出てきたのに、やりとりにならないのは心配ですね。
相談先によっては、3歳まで様子を見ましょうとか、年少クラスまでは多目に見られたり、親御さんも「いずれ追いつく」と思うようです。
しかし、2歳でいずれか(コミュニケーション、言葉、身体バランス)の遅れが見られる場合早めにアプローチした方が良いのです。
アメリカの研究では、早期療育で、子どもの行動に積極的に介入することにより、定型発達の子どもに近い発達をすると判明しています。
早期療育の利点は、脳が柔らかいうちに療育することによって、体の反射を抑制し体の発達を促すこと、
早くから特性に合わせた子育てをすることで、人との悪いパターン(誤学習)を強化しないこと、
そして、親御さんが子育てを自分一人で抱え込まず、儲頼できる相談先を見つけることや、
家庭で親と子が共有できる課題をすることを通して、子どもとコミュニケーションが少しずつとれるようになることです。
昔から「三つ子の魂は百まで続く」と言われている通り、0~2歳の時期は脳が毎日色々なことを吸収し、発達していきます。
「まだ2歳だからできない」ではなく、「もう2歳だから覚えさせる」つもりで、療育した方が後々良いと思います。
そうは言っても、療育機関につながるまで時間がありますので、親御さんが家庭ですぐに始められる療育をお伝えしましょう。
まず、手をつないで歩くことです。


母親となら手を繋げても父親もしくは祖父母とは繋げないということのないよう誰とでも手を繋げるようにしましょう。
また、一人だとどんどん歩くけど、手を繋ごうとすると手を払いのけたり、座り込む場合、
赤ちゃんの頃にある原始反射がまだ体に残っている可能性が高いです。
この体の反射を知らないと、うちの子は自我が芽生えて一人で歩きたがるという誤った解釈になり、
一人で歩くことが良しとされ、どんどん人を意識できなくなり、マイペースが強くなります。
手の反射がある子は、室内でも手に触れられると払いのけます。
その子の意思ではなく、体の反射としてとらえていき、触られても不快にならないようにトレーニングしてほしいのです。
外で手を繋げない場合、初めは室内での移動から手を繋いで歩くことを意識しましょう。
また、両手を握って「ブルブルブル~」と手と体に振動を与えると、喜ぶ子は多いです。
手を繋いだまま快になる遊びの関わりをするのも良いと思います。
それと並行して、外で手を繋いで歩く時間を徐々に伸ばしていきましょう。
お母さんのペースで歩くのが難しい療育初期は、子どもの行きたい所に行って構いません。
その際、手を繋いだまま歩ける時間を分単位で伸ばしていきましょう。
5分手を繋げるようになったなら、一日に何回も5分は繋げるようにしてみてください。
そして、10分ぐらい手を繋げるようになったなら、出来るだけ早い段階で、お母さんのペースに持って行くようにしましょう。
手を繋いだままお母さんのペースで1時間程歩けるようになると、着席持続時間も伸びてきます。
また、歩けるようになる前に比べてかんしゃくも減ってくるはずです。
手を繋いで30分以上歩けるようになったら、家庭では、シールをはる、コインを入れる等、簡単な手作業を座ってできるようにしていきましょう。
親御さんは必ず側にいて、一つ一つコインを渡して入れさせます。


子どもが立ち上がろうとしたら、その前に黙って体を止め、目的行動を促します。
それでも立ち上がるのであれば、手をつないで、家の中をグルッと歩いてから、再度座らせてみてください。
立ち上がってから「立ってはダメよ」等の注意言葉は反発になりやすいので気をつけましょう。
着席持続時間を徐々に伸ばしていくことで、見る力がついていきます。
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7月19日(土)オープンスクール(見学・学校説明・無料講座他)
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1983 年創立。自閉症、広汎性発達障がいなどの診断を受けた子どもや、
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
コミュニケーションがとりづらい、問題行動やこだわり・パニックが頻発して家庭療育がままならないなど、
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
幼稚園や学校に通いながら、ほかの療法とも併せてプログラムを実践することができます。
コロロメソッドとは
コロロでは「子どもの持っている力を最大限に伸ばし、社会の中で生きる力をつけていくこと」を目指して幼児から成人までの療育を行っています。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
コロロ発達療育センター
コロロ学舎