集団を活かした学習指導学習にこそ集団の力を!の記事をご紹介します。
学校や放課後等デイサービスなどで学習指導を行う際に、
立ち歩きが多く時には教室から出て行ってしまう、すぐ集中が切れてしまい学習に集中できない、
また、課題を途中で切り上げようとしたら全部終わらせるまでやめられない…どうしたらよいか、といったご質問がよく寄せられます。
注意が散漫になりやすいお子さんのために、パーテーションなどを使用して個別のブースをつくり、
その中で学習に取り組ませているという話を伺うことがあります。
また、学習効率を考えてマンツーマン指導しか行わない、というデイサービスもあります。
確かに、こういった方法は余分な刺邀が遮断され、課題に取り組みやすくなるかもしれません。
しかし、将来の社会生活を考えると、必ずしも整った環境が保証されるわけではありません。
周囲に人がいる雑多な環境や、ある程度雑音がある中でも作業に集中し続けなくてはなりませんし、
作業を途中で切り上げるよう指示されることもあるかもしれません。
色々な刺徴がある中でも目の前の課題に取り組み続けられる力が求められていくようになります。
こうした将来の生活を想定し、なるべく早期から集団の中で学習ができる力を身につけてゆくことで、
将来、色々な人と関わり、様々な環境下で過ごしていく力も身に付きます。
コロロでの学習指導
コロロの学習は、「個別学習」と「全体学習」の2種類があります。



「個別学習」は、「個別」と表現していますが、マンツーマンで行うわけではなく、
先生一人に対して3~4人の子が一緒に学習する小集団学習の形をとっています。
個々に応じた教材を用意し、個別の学習指導を3人同時進行で行います。
「全体学習」は、みんなが同じテーマに沿って同じ教材を用いて課題に取り組みます。
使う教材は同じですが、個々の発達段階に応じた出題を行います。
一対一で教えた方がしっかり指導してあげられるのではないか…
仕切りがないと周りが気になって集中が続かないのではないか…
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
なぜ集団の中で学習を行うことが有効であるのか、指導の際のポイントは何であるのかを詳しくご紹介していきたいと思います。
これが集団の良さ!
①集団がお手本になる
集団の良さは何と言っても、集団がお手本になってくれるということです。
他の子が机に向かって課題に取り組んでいる姿が視覚的なモデルとなり、今自分が何をすべきなのかが分かりやすくなります。
②人に合わせる「ユアペースの力」を育てられる
課題に集中していると思って、途中でプリント学習を切り上げようとしたら全部終わらせるまでやめられなかった、といった経験はありませんか?
個別のブースで課題に取り組むのは他の刺数が断される一方で、こだわりやマイペースの温床にもなり得るという落とし穴があります。
集団で学習していると、自習を切り上げるタイミングや、次に何をするのかは先生次第です。
自分のペースで自分がしたいことをするのではなく、先生や他の子のペースに合わせて課題に取り組みます。
ビーズ通しをしたいけれど、それは目の前の課題を終えてから、プリントを最後まで書き切りたいけれど、
他の課題をやるからプリントはもうおしまい、ということが集団学習の中では当たり前のように起こります。
また、自分が問題に答えたいと手を挙げていても当ててもらえるとは限りません。
自分の思い通りにいかないことも我慢できる、お友だちが答えるのを待つことができる、
といったユアペースで参加する練習ができることも集団学習の強みです。
③自習力がつく
マンツーマンでは学習できるが、大人の目が少しでも離れると学習が続かないというお話をよく伺います。
集団で学習を行うと、自習する時間が必要になります。
大人からの目線や指示が少ない中でも取り組み続けられることが大切になります。
この時、自習として取り組む課題はその子にとって、少し簡単で淡々と続けられる内容が最適です。
できるはずの課題でも、一人で取り組むと途中で途切れたり、字が雑になったり、字を書く速さが速くなってしまうことがあります。
ですから、完全には目を離さず途切れそうなタイミングで次を促したり、
字が乱れてきたら一度鉛筆を止めさせて丁寧に書くよう意識付けする等の介入をすることで、良い自習態勢が築けていくのです。
一対一で目線を向けられなくても目の前のことに取り組み続けられることは、
家でお母様が家事をしながら子どもを見る時や、作業所などで仕事をしていくために大切な力となっていきます。
ご家庭でもお父様やお母様が離れた場所にいても、時々目線を送る程度で作業や自習を続けられると、
よい意識レベルを保ち続けられることにつながります。
こちらでコロロの学習の様子をご紹介しています。
詳細はこちらをご覧ください。
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7月19日(土)オープンスクール(見学・学校説明・無料講座他)
スクール見学会・無料療育講座を開催します。詳細はこちらをご覧ください。
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1983 年創立。自閉症、広汎性発達障がいなどの診断を受けた子どもや、
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
コミュニケーションがとりづらい、問題行動やこだわり・パニックが頻発して家庭療育がままならないなど、
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
幼稚園や学校に通いながら、ほかの療法とも併せてプログラムを実践することができます。
コロロメソッドとは
コロロでは「子どもの持っている力を最大限に伸ばし、社会の中で生きる力をつけていくこと」を目指して幼児から成人までの療育を行っています。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
コロロ発達療育センター
コロロ学舎