〈コラム〉多動の原因とは
発達プログラム No.151 「一冊まるごと問題行動Q&A」<第三章>多動・寡動より
多動の原因は、体幹のくずれ
の記事をご紹介します。
Q 特別支援学級に通っている小学2年の自閉症男児です。
数字もひらがなも読み書きはできるのですが、少しプリントに取り組むと、すぐに飽きてしまい、10分もしないうちに机に突っ伏してしまいます。
学校では、離席して立ち歩いたり寝転がったりしていることもあるようです。
家でも同じような状態で、学習を進めることが出来ません。
家でも同じような状態で、学習を進めることが出来ません。
どうしたらよいでしょうか。
A 10分しないうちに机に突っ伏してしまうということですが、
学習以外の、テレビを見ている間やごはんを食べている時などは、動き回ったり寝所がったりせずに座っていることはできますか?
座れていたとしても、肘をついたりもたれたりせず、良い姿勢を保っていることはできているでしょうか。
課題に飽きてしまう、というのも確かに原因のひとつだと思いますが、根本的な問題は、座り続けることができない、という体の問題にあると思います。
せっかく数字もひらがなも読み書きできる力があるのですから、その力を伸ばしてあげるためにも、まずは座り続けることのできる体を作ることが先決です。
座れていたとしても、肘をついたりもたれたりせず、良い姿勢を保っていることはできているでしょうか。
課題に飽きてしまう、というのも確かに原因のひとつだと思いますが、根本的な問題は、座り続けることができない、という体の問題にあると思います。
せっかく数字もひらがなも読み書きできる力があるのですから、その力を伸ばしてあげるためにも、まずは座り続けることのできる体を作ることが先決です。
①体幹を保って座り続ける
着席が続くようにするためには、自分で自分の体を支えて一定時間座り続ける力が必要です。
学習以外の時間の方が長く座り続けることができるのであれば、まずはそこから座り続ける時間を伸ばすトレーニングを始めてみましょう。
例えば、お気に入りのDVDを見ている時や、好きなゲームやパズルをしている時などに、椅子や正座で座っていられるように練習するのです。
しかし、ただ座り続けることができたらいいというわけではありません。
しかし、ただ座り続けることができたらいいというわけではありません。
自分で自分の身体を支えながら(体幹を保ちながら)正しい姿勢で座り続けることがポイントです。
ソファーにもたれていては、体幹を保って座る練習にはなりませんから、子ども用の足裏のつく高さの椅子を使用するとよいでしょう。
また、背もたれにもたれたりガタガタしたりしてしまう場合は、丸椅子を利用するとよいです。


②体幹を保つトレーニング
コロロでは「行動トレーニング」といって、体幹を保ちながら体を動かし続ける「動」のトレーニング(歩行、スクワット、踏み台昇降等)と、体幹を保ちながら体の動きを止める「静」のトレーニング(座位、立位、まぐろさん等)を合わせて行っています。
行動リズムの周期が短い自閉症のお子さんの状態に合わせて、「動」のプログラムと「静」のプログラムを組み合わせることで、行動リズムを整え、良い状態を保つことができるようにしています。
それぞれのプログラムの具体な取り組み方やポイントは過去の発達プログラム145号にも詳しく書かれているので参考にしてください。
まずは1時間程度の歩行と、正座の姿勢が3~5分くらいは保てることを目標にしましょう。
正座姿勢は、両手で床を支えていてはいけません。
膝の位置が多少ずれていても、おへその下あたりに重心を保っていることが重要です。
体幹を鍛えることができれば、座り続けられる時間もおのずと伸びてくるはずです。
③教材の工夫
学習時に着席が続くようにするためには、まずはお子さんの集中が続きやすい課題を探してみることが大切です。
学習態勢をとれるようにすることが第一ですので、今一番教えたいひらがなや数の課題にはこだわらずに、迷路や線つなぎ、シール貼り、パズルなどの課題や、コイン入れやビーズ通しなどの作業課題でもよいのです。
簡単なもので淡々とリズムよく取り組めるものが良いでしょう。
好きなキャラクターや乗り物等のイラストを使用するなど、本人の集中が続きやすい工夫をするのも効果的です。
ただし、それも同じものを長く続けていると飽きてしまうので、少し集中力が切れてきたかな?と思ったらすぐに他の課題を提示しましょう。
作業課題でリズムを作り、プリント課題、また別の作業課題、また別のプリント課題、というように短いサイクルで次々と課題を変え、飽きさせないようにするのです。
突っ伏してしまったり、離席してしまったりする前にこちらが先手で対応することも重要なポイントです。
最初は十種類くらいは教材を用意しておいた方がよいでしょう。
まずは5分~10分を目標に、少しずつ座り続けられる時間を伸ばしていき、30分~40分座り続けられるようにしていきたいですね。
まずは5分~10分を目標に、少しずつ座り続けられる時間を伸ばしていき、30分~40分座り続けられるようにしていきたいですね。
ですが、時間だけを意識するのではなく、子どもの状態に合わせて、時間を調整することが大切です。
お母さんの計画通りにいかないことや、もっとこれをさせたい…と欲がでてしまうこともあるかもしれません。
計画通りに課題が終わるまで、目標の時間まで、と無理をして続けてしまい、姿勢が崩れ離席してしまう、となってはせっかくできていた学習態勢が台無しになってしまいます。
いつも「良い状態で終わる」ことを意識しておくとよいでしょう。
良い状態で終わったあとは歩行やお手伝いなど、少し体を動かす活動を促すというように、「動」と「静」を意識して取り組んでみて下さい。
お子さんは、決して学習が嫌で突っ伏したり、離席したり寝帳がったりしている訳ではありません。
お子さんは、決して学習が嫌で突っ伏したり、離席したり寝帳がったりしている訳ではありません。
今、しっかりと身体づくりに取り組み、座り続けることが苦でない身体を育ててゆけば、この先、学習を進めやすくなるのはもちろんのこと、電車や飛行機での旅行や、観劇やレストランでの食事など、生活を豊かにすることにもつながってゆくでしょう。
この記事をご紹介したのは…


1983 年創立。自閉症、広汎性発達障がいなどの診断を受けた子どもや、
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
集団に適応できないなどの問題を抱える子どものための指導方法を研究・実践する療育機関で、
現在各地の教室で多くの子どもが療育を受けています。
コミュニケーションがとりづらい、問題行動やこだわり・パニックが頻発して家庭療育がままならないなど、
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
さまざまな問題に対し、独自の療育システム(コロロメソッド)による具体的な対応法・療育方法を提示し、家庭療育プログラムを組みます。
幼稚園や学校に通いながら、ほかの療法とも併せてプログラムを実践することができます。
コロロメソッドとは
コロロでは「子どもの持っている力を最大限に伸ばし、社会の中で生きる力をつけていくこと」を目指して幼児から成人までの療育を行っています。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
コロロメソッドとは、40年に渡る療育の実践の中で得た知見から体系づけられた「ことばが増える・伝わる・問題行動が減る」療育プログラムです。
詳しくは、ホームページをご覧ください。
コロロ発達療育センター
コロロ学舎



