前回、コロロの学習は「個別学習」と「全体学習」があるということをお伝えしました。
1対1での学習の方が効率がよいのでは?
しっかり教えられるのでは?
という声が聞かれますが、コロロではなぜ集団で学習をするのでしょうか?
大きな理由は3つあります。
第一に、よい集団はお手本になります。
声かけに対して反応しにくい、接触に対して反射が起きやすく誘導しにくいことの多い発達障害をもつお子さんに対して、よい集団は見てわかる視覚的なモデルとなります。
「今は皆と座って課題に向かうんだ」ということが伝わりやすく自然に取り組めます。
第二に、人に合わせる「ユアペースの力」を育てられます。
集団で行うということは、対応する大人は同時に他のお子さんにも注力しますので、必ず待つ時間が生まれます。
また、集団の都合で課題の途中でそれを中断するということもあります。
全体学習で、答えたくて手を挙げても当らないということだってあります。
そんなときに怒らずに受け入れることが、体験を通してできるようになっていきます。
第三に、自習力がつきます。
大人が付きっきりなら教材に向かえるけれど、大人の目が離れると続かないということがあります。
大人の目が完全に離れることなく、また付きっきりでもない自習の練習にピッタリの距離感を保ちやすいのが小集団で行う学習なのです。
こういった経験を積んでいくことで、大人からの100%の見守りがなくても自習の力がついていきます。